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Channel: スポーツナビ+ タグ:プホルス
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エンジェルスオーナーにまつわるスキャンダルを振り返る。

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前回のエントリーで、細々やってきたスポーツナビ・エンジェルスブログの閲覧回数が100万ビューを超えました。読んでいただいた方、ありがとうございます。閲覧回数で何かが変わるわけではないかもしれませんが、やはり節目の数字でここまではせめてやってみたいという思いもありました。応援していただいたり、いいねを押していただいたMLBファンの方、また特にエンジェルスファンの方との交流がとても励みになりました。この場を借りてお礼を言わせてください。今回は、カリフォルニアに在住のエンジェルスファンであるLuv Angelsさんとお話させていただいた時に教えていただいた記事や、Luv Angelsさんが現地で見聞きした情報などを紹介して行きたいと思います。最近は特にエンジェルスのオーナーであるモレノ氏について色々雑談をしていました。 Luv Angelsさんは在米28年、筋金入りのエンジェルスファンで、日本人ですが現在はカリフォルニアでご結婚されて永住権を得ていらっしゃいます。元関西人なので毎回LAAの愚痴を観戦しながら言い合う時は「何でそないなるねん!」などバリバリの関西弁でツッコミ面白く談義をさせていただいています。またPodcastと呼ばれるインターネットラジオ番組で「海外で活躍する日本人」をゲストに呼んで、対談をする” Ichiban Talk”をやっていらっしゃいます。私も何度か出演させていただいて、他にもヨーロッパからアフリカ、北アメリカなどの多くの国で自分の道を切り開いた方を紹介していますので、興味のある方はぜひ遊びに行っていただければと思います。(例えば海外のワーキングホリデーでの活動や永住に興味がある方は、特に参考になる番組だと思います。)◯モレノオーナーという男2021。この数字は何の年かわかりますか?案外すぐ先と思う方もいれば、まだまだ遠い年だという方もいるかもしれません。正解はアルバート・プホルスの10年2億4000万ドル・アルバトロス契約の最終年(2011〜2021)です。 MLB史でもなかなかお目にかかれないこの超長期契約は2004年から球団のオーナーに就任したアルトゥーロ・モレノ氏の強い希望によるものだと報じられています。この契約は果たしてエンジェルスにとってプラスとなったんでしょうか?ちなみに契約終了後は毎年1年1億円で10年間、球団の広報役となるという契約(!?)も含まれています。モレノ氏は就任以降ファン層拡大に尽力し、2004年以降は観客動員4万人越え、またブラディミール・ゲレーロ、バートロ・コローンなど積極的なFA補強により2004年〜2009年までの間で5度の地区優勝を果たすなど黄金期を作り上げることにも貢献しました。その一方で近年はベテランの長期契約を後先返り見ずに断行するなど、功罪なかば。ソーシア長期政権はマンネリ化している感は否めず、プホルスも40歳を目前にして現在OPS.700以下と苦しいシーズンを送っています。昨年までも長打は打てましたが今年は600号が話題になっただけで打ててません。選手の層が厚ければ勝てる。マイナーが充実していれば戦力は維持できる。それは確かですが、選手も人間の集団であり、チームプレーを行う上では支柱となるリーダー的存在が必要となります。超長期契約で失敗している典型例であるエンジェルスのプホルス加入前後の流れを、これからのエンジェルスを占う意味でも振り返って見ようと思います。オーナーの意向で最近獲得した選手といえば、他にもバーノン・ウェルズ(4年8600万ドルをジェイズよりほぼ丸呑み)や、ジョシュ・ハミルトン(5年1億2500万ドルで契約も離婚&ドラッグのダブルパンチで再びTEXへ)なども記憶に新しいです。モレノ氏は選手獲得に口を出す性格です。ある球界関係者は、「モレノは野球を知っていると思っている。が、彼は野球のことは理解してない。わかっているのはお金のこと、ビジネスに関することなんだ」というコメントをしたようですが、これはエンジェルスファンなら誰しも感じていることだと思います。「今から24時間以内にバーノン・ウェルズを獲れなかったらお前はクビだ」と当時のトニー・リーギンス元GMに言い放ち、巨大な不良債権契約をブルージェイズから引き取って、代わりに放出したマイク・ナポリはテキサスで大暴れ。(ウェルズは言わずもがな。)ナポリに活躍されたのがどうしても我慢ならなかったオーナーは同じレンジャーズのハミルトンを獲得するため当時精神的にもチームのリーダーだったトリー・ハンターに「今回は契約できる余剰金がない」としょうもない嘘をつき喧嘩別れしました。ちなみにLuv Angelsさんもリーギンス氏にある機会で直接話を聞いたことがあるらしく、「ウェルズを獲れなかったらクビと言われた」ことは認めてたみたいです。ひたすらオーナーの悪口を言っているような気がしますが笑、要はそうやって巨額を投じて不良債権を作り上げてきたのがモレノ氏ということです。最近はハミルトンの件で叩かれて以降めっきりメディア露出が減り、懲りた感があります。それでも球団ビジネスとしては黒字なんでしょうし、だからそこまでお金を出せるのだから手前の勝手といえば、それまでなんですが。しかし、当時31歳のプホルスに10年契約をした結果その分だけ新選手獲得の可能性、若手のチャンスなどの「柔軟性」が失われるというデメリットはあり、ファンとして応援していてモヤモヤするなあ〜と感じてしまう理由はそこにあると思うのです。人格者でありチームのリーダーと認められていたハンターはエンジェルスを去ることになりました。プホルスとハンターが口論になった話は有名ですね。ハンターが退団したのは契約の残るプホルスの立場が(フロントからみて)強かったという理由もあるでしょう。ここでのオーナーの選択はハンターでなく自分が10年契約したプホルスを取り、またグレインキーとの契約に動こうとしていたディポト前GMにハミルトン獲得へと目標を変えさせたということになります。◯2015年ハミルトン問題 5年1億2500万ドルの契約は失敗以外の何物でもありませんでした。個人的にはハミルトンのファンだったので、ドラッグでの失敗があっても契約を全うしてほしいという思いがありましたし、Luv Angelsさんや他のエンジェルスファンも同じ気持ちの方は多かったようです。結果として、残っていた8600万ドルほどの契約のうち、ほぼ9割方をエンジェルスが負担し、彼は再びレンジャースへと戻ることになります。ハミルトンがドラッグを使用した経緯についても現地のテレビや新聞を見ていたLuv Angelsさんにお話を聞きました。この問題については、ハミルトンの奥さんとの軋轢が大きかったようです。元々カリフォルニアに移りたかった奥さんの意向もありエンジェルス入りしたというハミルトン。 Luv Angelsさん「奥さんはLAでリアリティー番組に準レギュラーで出たりとか、主婦業以外のことで忙しかったようで。ハミルトンは、そういったきらびやかな生活が嫌だったそうです。テレビは特に、嫌がってましたね。」そして離婚となり、「前科」のあるハミルトン、クレジットカードも奥さんに管理されるほどお酒やドラッグ、浪費等に注意を払われていた状況が暗転します。テキサスに戻った奥さんと子供の後を追い、仲の良かったマイケル・ヤングに電話をして間を取り持ってもらいテキサス出戻りが実現したと。 Luv Angelsさん「コカインをやった、酒を飲んだ、ストリップバーに行った。これ全て一晩だけのこと。意外にファンは彼を応援しました。どうして?そういう人が周りに万といるからです。その情報をすぐさま漏らしたのがオーナーチームです。MLBが発表する前に、誰かの手によってメディアに漏れてましたから、そうすると、ハミルトンはめっちゃ怒って、自分の子供にバレることを、怒ってました。チームとしてはその時、ファンは、オーナー側につくと思ったんでしょうね〜。それが違った。スプリングキャンプにも出れるのに、呼ばなかった。選手と、ソーシャは、フロントオフィスのことを、責めてました。ジョシュは帰ってくるんだと。そこで、ジョシュは、マイケルヤングに連絡(、テキサスへ)」ちなみに、このときハミルトンの味方になったのが熱血漢であるカルフーンや、過去に自分もお酒で失敗してるデビッド・フリーズ(現PIT)だったようです。監督・選手陣そしてディポト前GMの意見は概ね経営陣と異なり、ハミルトンに戻ってきて、やり直して欲しかったと。(レンジャーズへの再移籍前には、コリン・カウギルとカルフーン、フリーズでランチに行ったよう)「オーナーはここでファンからの信頼、人間性を疑われ始めました。確かに、馬鹿ほどの大金を払ってるんですから、気の毒ですけど、あの一夜のことを許せないのはヒドイと。アル中経験者、家族その他の人から、きつく言われましたね。モトモト、FAでとってきた時に、契約内容、約束事を結構してませんでした。」自ら求めた5年契約、こちらも前述のプホルス・ハンター問題と同様、誠意のない対応(といってもハミルトンにももちろん非はあるのですが)によりモレノオーナーは株を落とし、ファンは全く目にすることのないハミルトンに毎年20億以上が払われている現状にため息をつくことになりました。◯まとめチームの支柱となる重要な人材が必ずしも「巨額の金」で買えるとは限りません。ハンターのように1000万ドル払わなくてもチームに残りたいといってくれる選手であったり、「一体いくらもらえば十分なんだ」「自分が本当にプレーしたいと思うチームでやることの方が大事」とディスカウント契約に応じたウィーバー等。別にプホルスをけなしたいわけではありませんが、最終年、41歳に3000万ドル払う価値があるかといえば、限りなくノーである可能性が高い以上、年々契約額が上昇する状況において長期契約はこれからさらにリスキーになっていくでしょう。数字だけで見れば結局プホルスよりモラレスの方がコストパフォーマンスははるかに高いですから。それはトラウトのようなスーパースターであっても同じだと思います。FA年に28歳のトラウトに10年400億契約を投じる覚悟があるかと。10年先なんて誰にもわからない。ベテランと若手のケミストリーがあり、さらにマイナーの層も厚いアストロズのようなチーム像は理想ですが、インフレしていく現状にあってこそ、いかに効率的にロースターを編成するかが問われていると思います。これからのエンジェルスをトラウトやカルフーン、シモンズが引っ張っていってくれれば文句はないですが、その道筋に「健康」でも「契約」でも、無理がないことを祈るばかりです。ウィーバーの言葉を借りて「一体いくらもらえば十分なんだ」ということで締めくくらせてもらいます。あ、それかLuv Angelsさんの言葉をお借りして「オーナーは金だけ払っとけばええ!」でも大賛成です。笑 P.S.またエンジェルスの愚痴を言い合う時は宜しくお願いします!

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